物差し2005年11月20日 00時13分01秒

最近、やっと秋らしい風が吹きはじめ紅葉も見ごろとなってきた。
今日の朝、何気にニュースを見ていたら、奥多摩の紅葉がいまみごろですと御岳渓谷の映像を流していた。先週、私がツーリングに行った場所だ。そのころはまだ2~3分咲きといったところだった。でも、僕にとっては久しぶりに自然に触れることができて新鮮な感慨をおぼえた。渓谷沿いを散歩し、河原の石を不意に拾い上げるとその重みや冷たさ、掌にあたる感触など、僕はずいぶんと長い間経験していないことに気がつき、ちょっと愕然とした。

「そうか、現実との乖離はこんなことから始まるんだ。」

ある作家が、小説を書くのに必要なのは物差しだと
いっていたことを思いだ出した。そう、日々の生活に必要なのも
きっと物差しなんだ。拾い上げた石への重さや冷たさへの間隔や
それを放ったとき発生する事象への間隔。
風がそよぎ美しく着飾った山々をなでるやさしさへの距離。
人はその距離を確かめ受け取り生活しているのか。

僕の物差しは埃を被ったまま押入れの奥にしまったままだ。
明日にでも取り出して埃をぬぐってみようかな。